出光の月岡社長「ある時点から創業家側の考え変化」 昭和シェルの亀岡社長「大株主が反対していては困難」
出光・昭和シェル経営統合延期 会見詳報(2)合併延期に関する出光興産の月岡隆社長、昭和シェル石油の亀岡剛社長との主な質疑応答は次の通り。
--経営の一部統合、業務提携といった別スキームや、経営陣を一新してやり直す選択肢は
月岡隆・出光興産社長「現時点では、最初のスキーム通りきちっと合併していく、そのシナリオでご理解頂くことが、最終的に全ステークホルダ-にとってベストだ。最初に申し上げた通り、もう一度(創業家側と)テーブルについてお話しし、統合がベストな選択肢だと理解していただきたい。そのためには、時間的余裕を設ける方がいいという結論になった」
--従来のスキーム通りに株式取得するとのことだが、現状では難しくないか
月岡社長「創業家側が昭シェル株を0・1%買ったということで、(普通なら)TOB(株式公開買付け)せざるを得ない状況だ。その点については、我々としてはロイヤル・ダッチ・シェル(RDS)と協議しつつ、きちっと取得できるための検討をしている。その形について、この場で話すのは控えたい」
--こうした状況になったのは、株主(創業家)対策が不十分だったでのはないか
月岡社長「段階毎に説明を申し上げ、賛同を得て進めてきたと思っている。しかしある時点から(創業家側の)お考えが変わってきたのだろう。今回の統合スキームでは、株式を取得してからでないと様々な統合条件などが話し合えない、という点が大きなネックになった。
昭和シェルの株主構成は、RDSとサウジアラムコを合わせ50%を超えている。公開買い付け規制のため、我々が株を取得した時点でもう一方の株主とは話し合えないため、取得してから全条件を示そうと思っていた。株主対策は最善を尽くしていた」
--「創業家の拒否権を崩してまでも進みたくない」とのことだが、増資などは行わないのか。あくまで賛同に回ってもらいたいとのことか
月岡社長「色々な方策があったとしても、現状を打開する方策としては、大株主に『昭和シェルとの統合こそが全ステークホルダーの共同利益に資する』と理解してもらうことがベストの方策だと思っている。また必ずご理解を頂けると思っている」
--これまで「創業家の説得をぎりぎりまで続ける」としていたが、延期決定までの経緯は
月岡社長「『物理的に難しくなってきた』と両社の経営陣が認識した。公取委のクリアランスを頂けていない状態で、また頂いたとしても、今回の統合スキームでは株主の3分の1の同意を頂かなくてはいけない、それがJX・東燃ゼネラルの統合と異なる。またサウジアラムコとの協議を踏まえ、合併条件を詰めてから大株主に理解いただいて臨時株主総会を開く段取りが、4月の統合実施までに難しくなってきた。統合を確実にやり遂げる上で延期が得策だろう、と判断した。これは創業家へのメッセージでもあるので、亀岡さんの話も踏まえて協議のテーブルについて頂きたい」
亀岡剛・昭和シェル石油社長「当社も同じだ。来年4月の統合を目指していたが、大株主が反対している状況で物理的に無理だと判断し、延期発表が必要と考えた」
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