NRIサイバーが特許の調査分析にAIを活用 日米のデータ使用、短時間で正確
NRIサイバーパテントは、AI(人工知能)エンジン「KIBIT」を使った特許調査分析システム「Lit i View PATENT EXPLORER」(リット・アイ・ビュー・パテントエクスプローラー)のサービスを今月スタートした。先端技術開発で知られるFRONTEO(東京都目黒区、旧UBIC)が開発し、NRIサイバーのインターネット特許情報検索サービス「NRIサイバーパテントデスク2」(デスク2)の連携機能として提供される。9~11日に東京・北の丸公園の科学技術館で開かれる特許・情報フェア&コンファレンスに出展する。
特許の調査分析には、出願時に他社特許と重複しないための「先行例調査」や審判・訴訟で他社の特許権をつぶすための「無効化資料調査」などがある。NRIサイバーの高野誠司社長は「IoT(モノのインターネット化)分野の製品やサービスには膨大な特許が絡み、企業は調査分析に多くの時間をとられている。AIで大幅な効率化をしながら正確な調査分析も期待できる」と説明する。
ユーザーはまず、デスク2へアクセスして分析対象となる母集団としての特許データ群をデータベースから検索、抽出する。使用できるデータは日本特許(日本語)と米国特許(英語)の2種類だ。次に特許データ群をリット・アイ・ビューに移し、分析にかける。5000件の特許データ群の場合、日本特許は約5分、米国特許は約8分30秒という超短時間で分析が完了する。結果は関連の高い順にスコア付けされ、上位から精査すれば目的の特許文献を早く探せる。
最大の特徴はAIに機械学習をさせる「教師データ」を活用できる点だ。例えば、審査官や熟練サーチャーの思考例として“こういう特許が出願された場合、先行例としてこれらの特許文献を引いていた”といったデータを与えることで、担当の審査官に近い目線での調査分析が可能になるという。
優秀な教師データを集めれば、AIが審査官を支援できるまでに進化することや、逆に企業側は出願前にAIを使って特許が認められる可能性を予測できるようになるかもしれない。夢は広がる。
ユーザーが3000社を超え、知財サービス業界トップクラスのNRIサイバーがAIへ目を向けた意味は大きい。特許文献の調査分析でAIや教師データがどれほど有効か、どこまで進化できるかは今後の利用拡大とともに分かるだろう。
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【会社概要】NRIサイバーパテント
▽本社=東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル4階
▽設立=2001年7月
▽資本金=3億円
▽従業員=約60人
▽事業内容=インターネットによる特許情報検索サービス、企業などの知財管理ソリューションの提供など
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