春闘 トヨタ賃金交渉「大きな隔たり」 労組集会 経営側、依然ベアに慎重

 
トヨタ自動車労働組合が開いた団結を呼び掛ける集会=7日、愛知県豊田市

 トヨタ自動車労働組合(6万8000人)は7日、愛知県豊田市のトヨタ自動車本社で、団結を呼び掛ける集会を開いた。2017年春闘は大詰めを迎えており、鶴岡光行委員長は賃金交渉について「労使に大きな隔たりが残るが、納得のいく回答を引き出す」と訴えた。

 トヨタ労組はベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分として月額3000円、年間一時金(ボーナス)は6.3カ月分を要求している。経営側は、賃金を一律に引き上げる要素はないとして、ベアに慎重な姿勢だ。

 集会にはトヨタ労組の組合員約4000人が参加した。鶴岡委員長は記者団に対し「(ベアの妥結額の)水準感は見えていない」と現状を説明した上で「会社側はかたくなな姿勢だが、最後まで押し込みたい」と述べた。8日に第3回労使協議会があり、経営側は15日に回答する。