電機、ベア月千円で決着へ 2年連続前年割れ

 
今春闘の労使交渉の状況について説明する電機連合の野中孝泰中央執行委員長(中央)=6日、東京都港区(宇野貴文撮影)

 日立製作所など電機大手の平成29年春闘交渉は10日、賃金水準を引き上げるベースアップ(ベア)が月額千円で決着する方向が固まった。ベアは4年連続となるが、前年の妥結水準を2年連続で割り込む。企業業績は伸びておらず、厳しさがにじむ結果となった。

 電機各社の業績は、円高や海外市場の減速などで減収、減益傾向だ。日立などの労働組合が集まる電機連合は消費回復には継続的な賃上げが必要として、前年と同様にベア月額3千円以上を要求。妥結額も前年と同じ1500円を目指したが、経営側は慎重な姿勢を崩さなかった。

 電機各社は、安倍晋三内閣による官製春闘の下、計6500円のベアを勝ち取ってきた。千円での決着は過去3年と比べ最低の改善額となる。経済の好循環を実現するため政府が求めた大幅な賃金の改善は難しい情勢だ。

 政府の要請に対し経団連の榊原定征会長は、ベアにこだわらず年収ベースでの賃上げを呼び掛けている。