LGが有機ELテレビ新商品投入 パナやソニーなど国内勢も参入で市場活性化
有機ELテレビの新製品を披露する韓国LGエレクトロニクス日本法人の李仁奎社長=16日、東京都中央区
次世代パネル「有機EL」を採用したテレビをめぐり、日本市場で日韓メーカーによる戦いの火蓋が切られた。これまで韓国LGエレクトロニクスが独走してきたが、東芝が今月からフルハイビジョンの4倍の解像度をもつ4K映像に対応した製品を投入。パナソニックやソニーも年内の参入を計画する。迎え撃つ格好のLGも画質だけでなく音質にもこだわり、超薄型化を実現した新製品を4月上旬に発売し、対抗する考えだ。富裕層の買い替え需要や2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて競争が激化すれば、市場活性化につながりそうだ。
LG日本法人が発売する有機ELテレビ「LG OLED TV」の新製品3シリーズ4モデル(税別想定価格、50万円前後~100万円前後)は55型と65型があり、ピーク輝度は従来と比べ25%向上。色の再現性も約6倍に高め、次世代放送で採用される4K、8K映像の幅広い色域に対応する。
鳥の鳴き声が頭上から聞こえて、車のエンジン音が左右に流れるといった臨場感のある音響を実現するサウンド規格「ドルビーアトモス」を世界で初めて搭載した。
最上位モデルは薄さ3.9ミリで壁と一体化し、画面が宙に浮いているかのような雰囲気を演出する。日本法人の李仁奎(イ・インギュ)社長は「新しい視聴スタイルを提供したい」と意気込む。
日本の有機ELテレビ市場では東芝が今月、4K対応の「レグザX910シリーズ」を投入した。パナソニックとソニーも年内販売を予定している。
LGは昨年、有機ELテレビの世界販売目標の100万台をほぼ達成。李社長は「今年はそれ以上を目指す」と強調、「他のメーカーの参入は日本市場の活性化につながる」と述べた。
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