退職一時金はなくなる可能性も
退職金の額は企業規模で異なる。大企業の退職金の平均額は大学卒・総合職の60歳で約2358万円(経団連調査、2014年)だ。中小企業(従業員300人未満)の大卒は約1553万円(東京都調査、14年)。定年まで働いても大きな開きがある。
ただしこの金額がもらえるのは会社の経営が安定している場合の話だ。もし会社が倒産したら満額をもらえるとは限らない。
大企業の退職金は主に退職一時金と退職年金で構成されているが、年金は外部に積み立てているので保全されるが、一時金は自社で積み立てている。業績悪化で資金繰りに行き詰まって倒産となると、積み立てた一時金はないと思ったほうがよい。資産が残っていても退職金よりも税金の支払いが優先されるために微々たる金額しかもらえないだろう。