ヤマト運輸が値上げ正式決定 27年ぶり 配達時間指定サービスは縮小
ヤマト運輸の配送作業=東京都中央区(伴龍二撮影)
宅配便最大手のヤマト運輸は13日、個人が送る荷物を含む基本運賃を全面的に引き上げることを正式に決めたと発表した。値上げは消費税の増税時を除くと1990年以来27年ぶり。具体的な値上げ幅は現在検討中としている。
「人口減少による労働力不足が深刻化」(同社)していることに加え、運輸業界では、ネット通販の急増などでドライバー不足が喫緊の課題となっている。
ヤマト運輸は同日開催した取締役会において「働き方改革」の基本骨子について決定。それに関するリリースの中で、社会保険料の適用範囲拡大といったコスト構造の変化に対応していくことに加え、「再配達を削減するためのIT基盤やクロネコメンバーズ特典の拡充、スピーディーなオープン型宅配ロッカーの設置拡大などに投資する」ため、基本運賃を値上げすることを決めたと説明している。
宅配便の配達時間指定サービスについては、ドライバーの長時間労働の一因になっていた「午後8時から午後9時」を「午後7時から午後9時」の2時間枠にし、ドライバーが昼の休憩をしっかりと取れるよう「正午から午後2時」の枠を廃止。4月中に再配達受付の締め切り時間を現在の午後8時から午後7時に1時間繰り上げる。
社内の福利厚生面では、「ワークライフバランスを推進するため、保育所等の設置や在宅勤務制度の導入を検討していく」としている。
ヤマト運輸は大口顧客との交渉では、夜間配達の荷物が増える原因となっている即日配送からの撤退も含め、単価の低い大口取引の荷物量を減らすことを目指す方針だ。
また、宅急便以外にも業務負荷や採算性の面で見直しが必要なサービスについては「改良、もしくは統廃合を検討する」としている。
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