野村は投資銀行業務を柱としたグローバル総合金融グループへの飛躍を目指しながら幾度もはね返されてきた。一方の三菱UFJも、旧日興証券の三菱グループ離脱で証券分野が弱点といわれる。理想的ともいえる銀行と証券トップの“最強連合”は、「実現すれば最大の脅威」(メガバンク幹部)として、業界の注目を集めている。
大和に抜かれた株価
再編観測が浮上する最大の理由が、野村の株価の低迷だ。16日の終値は256円で、2月に付けた今年の高値557円の半値以下。株式時価総額は9785億円と1兆円を割り込み、「十分に買収対象となる水準」(アナリスト)といわれるほどに目減りしている。
9月には業界2位の大和証券グループ本社に株価で抜かれるという「初めての屈辱」(ベテラン証券マン)を味わった。16日の終値では248円の大和を上回っているが、11月に野村の方が高かったのは、4営業日だけだった。
23年9月中間決算の最終損益は、283億円の赤字に転落した。半期ベースの赤字は、リーマン・ショック直後の21年3月期の下期以来2年半ぶりだ。
不振の最大の原因は、投資銀行業務の強化を狙って買収したリーマン・ブラザーズの欧州・中東部門だ。高額報酬の人員を大量に引き継いだことで、人件費が急増。コスト削減に手間取るなか、欧州債務危機の直撃で利益も生めなくなり、重荷となった。
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