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■工事再開に地元は期待
多くの作業員や資機材が福島第1原発などに回され、工事続行は難しくなった。震災前は1700人ほどいた原子炉メーカーなど協力会社の作業員は保守点検などのために400人程度がとどまるだけになっている。
津軽海峡からは、冬場になると毎秒6メートル以上の風が吹き付ける。氷点下の気温下の作業は厳しい。このため、鉄骨が組まれた原子炉建屋全体をカバーで覆う「全天候型建設工法」が採用されている。建屋の中に入ると風当たりはやや弱まったものの、風音はやまず、周囲の声をかき消す。鉄骨は赤茶色にさび、建設作業は完全にストップしていた。
建設工事では、効率化とともに厳しい自然環境に対応するため、大型の基幹設備は別の場所である程度組み立てた後、現地に搬入する「大型モジュール工法」が取り入れられている。
ただ、大型設備は建屋に搬入されず、最大1000トンの重量に耐える旋回式クレーンも手持ちぶさたに見える。建屋の開放部分を覆った養生用シートの一部は、強風で引き裂かれていた。
大間町の金沢満春町長は建設再開支持を表明し、政府にも要請しているが、津軽海峡を隔て最短23キロの函館市が反対するなど、再開の道筋は見えない。
6200人余りが暮らす大間町。飲食店では重電メーカーなどの名前が入った焼酎のボトルが、ほこりをかぶり並んでいた。(吉村英輝)
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【用語解説】大間原子力発電所
青森県大間町大字奥戸字小奥戸281。敷地は約130万平方メートル。2008年に着工し、14年11月を目指す営業運転開始後は東北や関東に送電する。改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)で、出力は138万3000キロワット。使用済み燃料を再処理したウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)も使う。