ソニー、BtoB事業を強化 収益構造の大転換もくろむ (3/3ページ)

2012.3.13 05:00

 今後もBCP(事業継続計画)対策予算を増やす企業が増える見通しであるほか、経済産業省や環境省などの関係省庁や地方自治体が蓄電池や自家発電装置の購入を補助する制度を始めていることも追い風だ。

 独自技術が次世代家庭用製品に直結

 新市場の創出にも乗り出している。2月に技術発表した「認証型コンセント」は、電子マネーに使われるICカード技術「フェリカ」を応用し、機器ごとの使用電力を把握できるほか、供給を自動制御することで節電につなげられる仕組みだ。あらゆる家電の接点となるコンセントが50年超ぶりに“主役交代”する可能性を秘めている。

 プロ向けのBtoB分野で地歩を固めることは、消費者向け製品向けの技術力向上にも直結するメリットがある。

 例えば、昨年末に他社に先駆けて発売した家庭用の4K(解像度がフルハイビジョンの4倍)プロジェクターは、映画館用の4Kプロジェクターの技術が下地にある。今後も、平井次期社長が50型以上の大型有機ELテレビ発売の可能性に言及するように、BtoBで培った独自技術を次代を担う家庭用製品の研究・開発につなげるケースが増えるとみられる。

 プロフェッショナル・ソリューション事業本部の根本章二本部長は「日本の電機産業全体が厳しい局面にある。(BtoBビジネスの拡大が)将来的に家庭用AV機器の復活・再生に貢献できれば」と期待を込める。BtoB発の技術がソニー復活のカギを握りそうだ。(古川有希)