エコカー市場で、存在感を示している第3のエコカー。ガソリンエンジンの性能の向上、車体の軽量化、無段階変速機(CVT)など既存の技術力をアップさせて電気やモーターを使わないでも、HVに迫る燃費を実現している。昨年夏以降、相次いで発売された第3のエコカーでは、実際の走行条件に近いJC08モードで1リットルあたり25キロを達成したマツダ・デミオ、同30キロのダイハツ・ミライースが市場を引っ張る。ミライースは今年1月までに7万台を超す受注となるなど快走中だ。
エコカーがここまで隆盛なのはなぜか。
ユーザーの視点から車を批評するモータージャーナリスト、岩貞るみこさんは「エコカーブームの背景には、そもそも石油資源枯渇の心配があり、環境問題への関心の高まり、そして昨年の東日本大震災後、さらに“堅実な車”を求める消費者ニーズが高まっている」と分析する。
軽自動車がトップテンの過半を占めているが、岩貞さんは「軽自動車は成長しており、使い勝手の良さ、安全性への配慮などが評価されている。走行時の音や振動への不満など、かつてのネガティブなイメージからは大きく脱した」とみている。