三菱重など重電各社、海外の火力受注に注力 国内原発の停滞穴埋め (1/2ページ)

2012.3.23 05:00

 重電各社が、海外での火力発電所向け関連設備の受注活動に力を注いでいる。東京電力福島第1原発事故の影響で国内の原発新設計画が停滞するなか、それを穴埋めする狙いだ。各社は、発電効率の高さなど国内で磨かれた技術を売り込み、アジアや北米で数十億~数百億円規模の大型案件を次々と受注している。今後、海外案件の争奪戦の激化は必至だ。

 三菱重工業は22日、丸紅や三菱電機などとともに、韓国の4つのLNG(液化天然ガス)火力発電所向けに、ガスタービン合計10基を受注したと発表した。受注したのは、三菱重工が2009年春に開発した「M501J形」で、石炭火力型に比べて1~2割高い、60%を超える発電効率を実現した点などが発注先から評価された。受注総額は数百億円規模。10基合計の発電出力は477万キロワットにのぼる。

 同タービンは国内では関西電力に6基を受注していたが、海外での受注は今回が初めて。

 三菱重工は、海外事業の強化で火力発電所設備など原動機事業本部の14年度の受注高を11年度見通しに比べ1.4倍の1兆3000億円に引き上げる計画だ。

 一方、北米やアジアで受注攻勢をかけるのが東芝だ。とくに10年まで8年連続で火力向け蒸気タービン発電機でトップシェアの北米では、豊富な実績に基づく厚い市場の信頼をテコに需要の取り込みを急ぐ。1月には米カンザス州のホルコム石炭火力発電所(出力100万キロワット)向けにタービン発電機システム一式を60億円で受注。2月には米テキサス州とメキシコでタービン発電機一式を、それぞれ20億円以上で受注した。