スマートフォン(高機能携帯電話)の世界販売を目指す国内メーカーが、生産を海外へ移す動きが目立ってきた。NECカシオモバイルコミュニケーションズがスマホをアジアメーカーとの共同開発・生産委託に切り替える計画を決めているほか、パナソニックモバイルコミュニケーションズが、今夏にも携帯電話生産を海外に全面移管する方向で検討している。円高への対応や、米アップルや韓国サムスン電子など競合と争うためにはコスト削減が不可欠で、海外移管の動きはさらに広がりそうだ。
パナソニックの携帯電話の世界販売台数は約500万台(2011年度見込み)だが、15年度には3倍の1500万台に伸ばす目標。このうち6割を海外で販売する計画で、今月から欧州市場にスマホを投入する。コスト削減で競争力を増すためには、生産体制の抜本的な見直しが必要と判断した。
同社は現在、販売台数の約5割を静岡工場(静岡県掛川市)で生産、残りを中国・北京の自社工場などから調達している。全面移管後は、中国と、昨年操業開始したマレーシアの工場で生産するほか、一部を海外メーカーへの生産委託に切り替える方向で検討している。
静岡工場には従来型携帯電話の生産ラインを一部残すことも検討しているが、基本的にはアフターサービスの拠点として活用する。従業員はほかの工場などに配置転換し、雇用は維持するという。