【底流】ユニクロ戦略に死角は? 後継者問題「やはり世襲か」との観測も (3/3ページ)

2012.4.22 07:00

 同社は20年前に日本に進出し、この10年で売上高を3倍に増やし、頭打ちになったと見るや、中国に本格攻勢をかける。「ユニクロはライバルではなない」と、ゲーリングCEOは言い切った。

 スウェーデンのファッションブランド「H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ)などの海外ブランドは、銀座など日本を足場に中国に打って出る戦略を着々と進めている。もともとブランド力に劣るユニクロが「アジアを代表するブランド」(柳井会長)になるのは簡単ではない。

 長年の課題とされてきた柳井会長の後継者問題も未解決だ。現在63歳の柳井氏は「65歳で引退。世襲はしない」と公言してきた。言葉通りなら、32年の5兆円達成は後継者に委ねることになる。

 伊藤忠商事から転身しファストリの副社長となった沢田貴司氏や、一度は社長に就いた玉塚元一氏ら後継者候補はことごとく柳井氏の元を離れていった。

 昨年11月には長男で37歳の一海氏が子会社のリンク・セオリー・ホールディングスの会長に就任。「やはり世襲か」との観測も出ている。

 グローバルブランドのトップには、国際感覚や若い感性が求められる。ファッション市場調査機関の代表を務める小島健輔氏は「国際感覚と美的センスを持ち合わせた人材に早く経営権を譲る必要がある」と話している。(藤沢志穂子)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!