リアルマネーに揺れるSNSゲーム 犯罪防止へ規制強化 (2/3ページ)

2012.4.23 05:00

 この事態を受け、ソーシャルゲーム各社は業界を挙げての自主規制に踏み切った。グリーや「Mobage(モバゲー)」を運営するDeNA(ディー・エヌ・エー)など6社は3月、RMT追放の実効性を上げるための連絡協議会を設置。4月20日には日本オンラインゲーム協会がRMT行為や不正行為の禁止徹底を盛り込んだ「オンラインゲーム安心安全宣言」を出し、従来のガイドラインを強化した。

 もっとも、アイテムの希少性を高めることでゲームの魅力を際立たせるソーシャルゲーム特有のシステムが、こうした事態を誘引したとの指摘もある。

 時間短縮、カネで買う

 携帯電話やスマートフォン(高機能携帯電話)などがあれば無料で始められるソーシャルゲームは、仲間を募って敵と共に戦える仕組みが最大の特長。友人から友人へと誘いが広がる連鎖現象で、ゲームに参加する会員数は爆発的に伸びた。

 ただ、ゲームの展開につれて強くなる敵を倒すため、プレーに膨大な時間を費やす代わりに用意されているのが、有料のキャラクターやアイテムだ。しかも「ガチャ」と呼ばれる1回300円程度の抽選方式で当たらないと、有料でも獲得できない。おのずと課金額が増えることで、ソーシャルゲームのビジネスモデルが成り立っている。

 業界を牽引(けんいん)するグリーとモバゲーの国内の会員数は、それぞれ約3000万人前後。2011年10~12月期の課金売上高はグリーが約380億円、DeNAは約290億円で両社とも全売上高の9割以上を占める。

(次ページ)ソーシャルゲームの仕組みそのものを疑問視

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。