ソーシャルゲーム2強、開発会社との提携戦略を強化 陣営分け鮮明に (1/2ページ)

2012.4.25 05:00

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 ソーシャルゲーム市場の急成長に伴い、ディー・エヌ・エー(DeNA)とグリーの運営大手2社が、ゲーム開発会社との提携戦略を強化している。新たな会員の獲得には人気ゲームを1作でも多くそろえることが欠かせないため、自社開発にこだわらず陣営作りへと舵(かじ)を切った格好だ。囲い込み先は家庭用ゲームソフトで実績を持つメーカーにも広がり、2陣営が競り合う構図が鮮明になってきた。

 新興ゲーム開発会社の「gloops(グループス)」(東京都港区)は年内に、DeNAが運営するゲームサイト「Mobage(モバゲー)」の海外版向けに作品を提供する。

 同社のゲームは、モバゲー向けの「大熱狂!!プロ野球カード」などが人気を博し、これに目をつけたDeNAが2011年8月に業務提携した。「会員数の多さや年代、性別の構成比からみてモバゲーが最も収益につながると判断した」と、グループスの川方慎介社長は陣営入りのメリットを強調する。

 DeNAは3月、ゲーム開発を事業の新たな柱に掲げるモバイル広告の「アドウェイズ」と提携。消費者の購入行動に応じて広告料金が支払われる「成果報酬型」の広告枠をめぐり、アドウェイズがモバゲーでの広告代理業務を独占する代わりに、DeNAは優先的にゲームの供給を受けるといった内容だ。