存在感薄いトヨタ、強豪ひしめく新興国 世界一奪還へ厳しい戦い (1/2ページ)

2012.5.10 05:00

決算発表するトヨタ自動車の豊田章男社長=9日午後、東京都文京区

決算発表するトヨタ自動車の豊田章男社長=9日午後、東京都文京区【拡大】

 トヨタ自動車が2013年3月期の連結業績見通しで、5年ぶりに営業利益1兆円に到達する見通しを掲げたことは、リーマン・ショックや、品質問題、東日本大震災という毎年続いた逆境から立ち直ったことを印象づけた。しかし、この間、世界一だった販売は4位に転落。市場構造も、新興国重視へと激変した。トヨタの世界一奪還の鍵は新興国攻略だが、円高というハンデを抱えながら、ライバル各社との競争は激しさを増す。

 「いいクルマをつくり、収益につなげ、再投資し、いいクルマを作る。3年の仕込みで、サイクルが回り始めた」

 9日、東京本社での決算発表会見で、豊田章男社長は、就任以来進めてきた体質改善の成果に胸を張った。

 今年から全面改良や新型車の投入が相次ぐ。もともと強い現場での原価低減力に加え、トップダウンによるデザイン改革や生産方式改革が、軌道にのろうとしている。豊田社長が「成長のプラットホーム」と表現するように、持続的な拡大路線への復帰に自信をみせる。

 しかし、トヨタが再び世界一に返り咲くためには、買い替え需要に依存する先進国ではなく、新規購入層が圧倒的な新興国市場での成長が欠かせない。

(次ページ)新興国で「トヨタは成功体験が少なすぎる」

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