決算発表するトヨタ自動車の豊田章男社長=9日午後、東京都文京区【拡大】
「中国での年間販売100万台超のめど」(豊田社長)や、インドへの新興国戦略車投入など、布石は打てたが、ブラジル、ロシアなども含め、「ライバルのフォルクスワーゲンや現代自動車などの展開力には負け、急成長が見込まれる市場での存在感は薄い」(アナリスト)。
「これまで7対3だった先進国と新興国の販売比率を5対5にもっていく」(豊田社長)には、「新興国にあった商品作りと展開のスピードアップが必要」(同)。だが、強力なライバルがひしめく新興国で、「トヨタは成功体験が少なすぎる」(別のアナリスト)。
歴史的な円高が続く為替のリスクも残る。国内需要は、夏場にエコカー補助金が切れ、反動減が見込まれている。これを「下期は好調な米国市場向けの輸出でカバーする」(小沢哲副社長)考えだ。その結果、1ドルにつき1円の円高で、320億円としていた営業利益の目減りが330億~340億円程度に膨らむ見通しだ。欧州信用不安再燃の中、円高懸念は強まっており、トヨタのリスクとして強く意識される。