緑のカーテンを作る器具を標準装備したエコヴィレッジ杉並松庵【拡大】
バルコニーに、花台とゴーヤなどのツル性植物をはわせるネット、水やりに便利な流し台を標準装備にしたのも、風を引き込み日差しを遮る「緑のカーテン」を作りやすくするためだ。
室内の素材にもこだわりを持たせた。床は樺桜から削りだした無垢(むく)材を使用。木の素材感が持ち味で、断熱性などにも優れているという理由からだ。壁はビニールクロスではなく、珪藻土で仕上げた。室内がジメジメしてくると湿気を吸収し、逆に乾燥すると水分を放出する調湿性を住居全体に広げる工夫だ。共用部分にはハーブなどを育てられる中庭を備えた。
リブランがこうした環境配慮型の家屋を展開したのは、大手デベロッパーと同じ土俵に乗ったビジネスに限界を感じたからだ。
「大手の隣にリブランのマンションがあり、駅からの距離、面積、値段も変わらないとすれば、よく知っている大手の物件を買うだろう。同じようなマンションを作っていたら負けてしまう」。鈴木雄二社長はこう振り返る。
発想の根っこにあったのは、鈴木社長の子供のころの原体験。夏休みなどに過ごした千葉県館山市の父親の実家の風景だ。「縁側の先に大きな木や竹林があって、風が流れてきた。昔あった家は、今は作れないのか」。そんな思いが、環境配慮型住宅のマーケットへの挑戦を促した。