お手本は日本家屋の知恵 マンションに風通し リブラン (3/3ページ)

2012.5.14 06:30

緑のカーテンを作る器具を標準装備したエコヴィレッジ杉並松庵

緑のカーテンを作る器具を標準装備したエコヴィレッジ杉並松庵【拡大】

 エコヴィレッジには、住居の風通しだけでなく、マンション居住者の人間関係の風通しもよくなるように考えた仕掛けがある。

 バルコニーに緑のカーテンを作るためのワークショップやハーブを使った料理教室などを開催し、居住者が互いに知り合える機会を演出。200戸を超える分譲マンションは、棟続きにせず、わざわざ3戸や4戸に区切っている。コミュニティーの形成をしやすい規模を想定したためという。

 「大規模マンションの欠点は、住人同士が人の顔が覚えられないこと。防犯カメラは重要だと思うが、マンション内に知らない人がいなくなるのは、大きな安心感につながる」と鈴木社長は話す。

 これから、リブランはどんなビジネス展望を描くのか。鈴木社長は「マンションは家電化してきている。太陽光発電などの設置は悪い話ではないが、これらですべての快適さを実現するというのは、住宅の企画者として負けを認めるに等しい」と指摘。あくまで「住宅の基本性能」の向上を目指すという。

 実は、鈴木社長には、もう一つの顔がある。NPO法人「緑のカーテン応援団」の理事長という肩書だ。カーテンを育ててみたいという学校などへの支援からスタートしたが、今は東日本大震災で被災した人が住む仮設住宅への設置活動に及んでいる。プレハブの仮設住宅では、エアコンがなければ、厳しい暑さに強いられがちだ。そこで、仮設住宅3万戸にカーテンを育てる目標を掲げた。「エネルギー負荷の少ない家、暮らしのあり方の提案」を続けている。(比嘉一隆)

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