【ニッポン経済図鑑】東京ガス扇島工場 (3/3ページ)

2012.6.18 05:00

 「誰も見たことがない世界最大のものを造るのだから、逆に冒険はできない」と、自らを説得するように話す堤さん。ドーム形を採用したことに、少なからぬ悔しさも残っているようだ。

 ただ、外観の様子とタンクの性能とは関係がない。小高い丘に花でも植えれば、平面形で統一するよりも見栄えが良くなるのではないか。災い転じて福となす、そんな景色を見てみたいと思った。(田辺裕晶)

                   ◇

【用語解説】東京ガス扇島工場

 横浜市鶴見区扇島4-1。1998年に操業を始め、従業員は約70人。根岸工場(横浜市)や袖ケ浦工場(千葉県袖ケ浦市)に続く東京ガス第3のLNG工場。環境との調和や省エネ、省力化を追求している。現在、容量20万キロリットルのタンク3基が稼働しており、最大60万キロリットルのLNGを貯蔵。一般の見学は受け付けていない。