入社希望の学生増える
なぜ、佐川マンに注目が集まるのか。同社人事安全企画部の大越康成課長は、「もちろん、容姿を採用の基準にしているわけではありません」と苦笑する。「ただ、サービス業として好感を持っていただけるよう、身だしなみやお客さまへの対応などの指導には力を入れていいます」と大越さん。
各営業所で行われる新人研修では、元気の良いあいさつをするためのボイストレーニングや、軽い会釈から深々と腰を折って頭を下げるものまで3段階のお辞儀の仕方など、徹底的に指導。身だしなみについてもマニュアルがあり、「縞シャツの第2ボタンを留める」「襟は立てない」「制服はこまめに変える」「ズボンは腰履きせずにきちんと履く」「寝癖はNG」など、細かく定められているという。
労働人口が減少する中、厳しい肉体労働のイメージがある宅配業界は、人材確保に苦慮している。しかし、「『かっこいいイメージがあるから佐川を希望した』『縞シャツにあこがれた』と入社を希望する学生が増えました。“佐川萌え”現象は、人材確保の点からも、わが社にとってはプラスです」(大越さん)。
ちなみに、元甲子園球児で身長185センチという福野克哉さん(28)=大阪店=は、午前中の宅配を終えると、トラックのボックスの中で汗ふきシートで身体をふき、新しい縞シャツに着替え、「汗臭くならないよう気を付けています」。福野さんは特注の化粧水、廣瀬さんは女性用の化粧水を使って肌をケアしている。「お客さまに常に見られているという意識で、身だしなみや身なりに気を使っています」と廣瀬さん。
同社広報部の小泉さんも、「顧客と常に近い位置にあるドライバーがこのような形で注目されることは、企業のイメージアップにつながり、ブランド力を高めることができる。ドライバーにもさらに向上してほしい」と話している。