記者会見後に握手を交わすヤマダ電機の山田昇会長(左)とベスト電器の小野浩司社長=13日午後、東京・大手町【拡大】
家電量販最大手のヤマダ電機は13日、同業で業界7位のベスト電器が年内に実施する第三者割当増資を引き受け、子会社化すると正式発表した。株式の取得額は約121億円で、現在保有する7%超の株式と合わせ、実施後は発行済み株式の51.16%を保有する筆頭株主となる。
子会社化後の両社の売上高の合計は2兆円を超え、2位で売上高が1兆円弱のビックカメラとコジマ連合を大きく引き離す。ベストは子会社化後も店名を変更せず上場も維持、従業員の雇用も確保される。
この日、都内で会見したヤマダ電機の山田昇会長は「専門店として量的シェアにこだわる」と述べ、九州地盤のベスト買収で業界の圧倒的首位に立つことで、メーカーとの仕入れ価格交渉が優位になるメリットを強調した。今後の同業他社へのM&A(企業の合併・買収)の可能性については「今回のように、互いが理解しあえるなら」と前向きに検討する意向を示した。