国内の主な油・ガス田【拡大】
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、来年1~3月にも世界初の海洋産出試験を実施する。
国産エネルギーの開発熱が高まっている背景には、原油価格が高止まりしている上、米国などで商業生産が始まったシェールオイル・ガスの採掘技術の向上がある。埋蔵量との兼ね合いで国内資源の開発コストは割高だが、採算が見込める状況となってきた。
国内のエネルギー消費量に占める国産の割合は石油が0.4%程度、天然ガスが2%程度とわずか。だが、日本エネルギー経済研究所によると、原発停止に伴う火力発電の増強などで今年度の化石燃料輸入額は2010年度比4.5兆円増の22.6兆円になる見通し。このため、JOGMEC担当者は「国富の流出を止めるためにも産出量は少なくても国産エネルギーの開発を進めるべきだ」と話している。(田辺裕晶)