ただ「一眼レフ2強」のニコンとキヤノンは当初、一眼レフカメラへの影響も考慮してミラーレスには距離を置く。「このままでは一部で盛り上がっているに過ぎない」(競合メーカー幹部)と両社の参入を望む声も出る中、11年10月にニコンが、12年2月には富士フイルムが発売。主要メーカーではキヤノンだけが取り残され、「参入は秒読み」(大手メーカー幹部)とみられていた。
最後発のキヤノンはターゲット層を20~30代の初心者に置き、サブ機としても売り込む。国内の月別シェア(販売台数)で15%以上を狙い、12年下期は11%のシェア獲得を目指す。
調査会社BCNによると、国内のレンズ交換式カメラの販売台数のうちミラーレス一眼は昨年7月以降、4割超を維持している。一方で、コンパクトカメラ同様に競争激化で価格下落が加速しつつある。
BCNのアナリスト、道越一郎氏は「ミラーレス一眼は光学部品が少ない分だけ参入障壁が低く、キヤノンの参入で存在意義が高まれば海外メーカーの参入も相次ぐ可能性がある」と話す。既に韓国のサムスン電子が日本以外で投入し、東アジアなどでは浸透しつつあるが、欧米での認知度は低い。キヤノンは「状況を見ながら判断する」(真栄田常務)として、海外でも順次展開する計画だ。(日野稚子)