暖冬による売り上げ不振の懸念から、大手百貨店はコートより、小物や暖か素材の衣料を全面に打ち出している=都内の大手百貨店【拡大】
背景には、景気の先行きに対する消費者の警戒感の高まりがある。出口の見えないデフレや欧州経済危機に加え、消費増税や電力料金の値上げで消費者に「金を必要以上に使わない『生活防衛意識』が台頭した」と関係者は口をそろえる。
代表的なのは堅調だった食品の低迷で「5~6月ごろから落ち込み始めた」と、セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長は言う。その後の領土問題をめぐる韓国、中国との関係悪化が追い打ちをかけた格好で、日本チェーンストア協会の井上淳専務理事は「10月も厳しい」と予測する。大きなリスク要因は暖冬と中国情勢だ。
暖冬になれば、スーパーやコンビニでの鍋物商材の不振が懸念されるほか、冬物衣料にも大きなマイナス。先手を打って大手百貨店の松坂屋上野店(東京都台東区)は24日から31日まで、気温が午後1時までに20度を超えた場合、一部ブーツの価格を5%割引きするセールを打ち出した。