平成24年3月期連結業績を発表するトヨタ自動車の豊田章男社長=5月9日、東京都文京区(三尾郁恵撮影)【拡大】
「心が折れてしまうことが多々ある」
その一方で「ただのクルマ好き、ただのモータースポーツ好き」「経営者としての短所は人の好き嫌いが激しい」といった批判も就任当初は存在し、「創業家出身だから…」という揶揄(やゆ)も少なからずあった。
こうした声は章男氏本人も自覚しており、今年6月の株主総会では「うまくいって当たり前、失敗したらそら見たことかといわれるのが常だ。私も生身の人間。トヨタや私のことをよくご理解いただけていない人から中傷を受けると、正直、心が折れてしまうことが多々ある」と発言。世界的な大企業でいまだに創業家がかじ取りをする企業が珍しい中、その重圧に苦しい心情も吐露した。
難題乗り越えて成長
しかし、就任から約3年4カ月がたち、その評価は決して悪くない。最大の理由は就任以来、嵐のように押し寄せる難題を、着実に乗り越えて“負のスパイラル”に陥ることなく、踏ん張っているためだ。