開店と同時に店内になだれ込む多くの客=10月25日、大阪市北区の阪急百貨店梅田本店(恵守乾撮影)【拡大】
阿倍野本店の近くには、若い世代が多く来店するショッピングセンター「あべのマーケットパーク キューズモール」もあるため、相乗効果を狙う。
一方の阪急梅田本店は3、4階に20代の女性向けカジュアル衣料品・雑貨売り場「うめはんシスターズ」「うめはんジュンヌ」を設置した。「うめはん」は「梅田阪急」の略称のイメージで、阪急ブランドを全面的に打ち出した形だ。
これまで、両店の中核商圏は、阪急梅田が大阪市の北部と北大阪、近鉄阿倍野が大阪市の南部と南大阪で、すみ分けができていた。しかし、増床後は商圏を拡大しなければ、目標の売上高はおぼつかない。
このため、阪急は中核商圏を半径20キロ、近鉄は「電車で30分」を中核商圏と位置づけ、大阪市内はほぼ全域が両店の商圏となった。“巨艦”同士の顧客争奪戦は、難波や心斎橋、梅田地区の他の百貨店にも多大な影響を与える。