鉄鋼大手、新技術で劣勢跳ね返すか 製鉄原料に水素、CO2削減に挑む (3/3ページ)

2012.11.17 12:10

COURSE50概要図

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 実用化に向けた今後の大きな課題となるのが、CO2回収コストだ。ただでさえ、円高で輸出環境が悪化している中、生産コストの増加は一段の収益悪化につながりかねない。プロジェクトではCO2を回収するには1トン当たり6000円程度かかるコストを3分の1程度の2000円まで下げることを目標に挙げる。

 欧州債務危機に端を発した世界的な景気減速を受け、鉄鋼の生産量は足元では落ち込んでいるが、将来的には新興国の経済成長を背景に大幅に増加する見込み。世界の鉄鋼業からのCO2排出量は全体の3%程度を占めており、鉄鋼生産量が増加すれば排出量は増える。温暖化を防ぎ、持続的な経済成長を遂げるには新たな製鉄技術の開発が不可欠だ。

 そんな中、日本の鉄鋼業界が培ってきた先進的な省エネ技術にさらに磨きをかけることは、実はビジネスの拡大にもつながる可能性を秘める。「環境に優しい鉄」というこれまでの印象を一変するさせるような付加価値付けを行うことにより、国内外からの受注増の期待も膨らむ。それだけに、COURSE50は円高の定着や新興国メーカーの台頭などを受け、厳しい価格競争を強いられる日本の鉄鋼メーカーが劣勢を跳ね返し、世界市場での勝ち残りを果たす“切り札”となりそうだ。


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