東レの凍結業績【拡大】
東レは近年、生地や糸などの原材料を提供する従来型の繊維事業のビジネスモデルから、アパレルや流通企業とのコラボレーションで縫製品までを手掛ける企画提案型へのシフトを強化。糸から衣料品までの一貫生産態勢を整えたことで「製品の企画力とともに、コスト競争力が増した」(繊維事業本部長の田中英造副社長)という。
さらに「暖かな素材」やバイオマス由来など、省資源・エネルギーにつながる素材を開発、製品化する「グリーンイノベーション事業」に取り組み、売上高の拡大につなげている。
コラボの代表例は「ヒートテック」だ。発売10年目となる今秋冬の販売目標は前シーズン比で3割増の1億3000万枚。乳児用を新たに商品化したほか、衣服内の湿気を吸収して放出する「吸放湿」機能を採用。最近の冷え込みにも後押しされ、今シーズンも「飛ぶように売れている」(日覚昭広社長)という。
ユニクロのように消費者とじかに接するSPA(製造小売り)との提携は、副産物をもたらす。開発や生産の現場にニーズを反映しやすくなり、商品開発力を高める原動力となった。