羽田発岩国行き第1便の乗客を見送る全日本空輸の関係者ら=13日、東京都大田区の羽田空港【拡大】
在日米軍基地との共用空港として国内2カ所目の新空港「岩国錦帯橋(きんたいきょう)空港」(山口県岩国市)が13日開港し、全日本空輸が羽田-岩国線を就航した。11月に広島県営広島西飛行場(広島市)が廃港され、国内空港は計98カ所となった。
ただ、赤字経営の空港が多く、国土交通省は空港経営の民営化を促す方針を打ち出している。国内空港の生き残り競争は今後熾烈(しれつ)になる気配だ。
「東京と山口県東部、広島県西部が大変近くなる」。全日空の洞駿(ほら・はやお)副社長は、13日の羽田空港での羽田-岩国線就航式典で声を弾ませた。岩国周辺には企業の工場・事業所が多く、日本三大橋「錦帯橋」や安芸の宮島(広島県)など観光名所も多い。
小型機「B737」(176席)で1日4往復するのも、新幹線との競合状況を含め「ビジネス中心にかなり需要がある」(同社)という判断からだ。
一方、山口県はバーチャル観光会社「おいでませ山口県」の社長に、岩国市出身の漫画家、弘兼憲史(ひろかね・けんし)さんの代表作の主人公「島耕作」が就任したという趣向で地元PRに力を入れ、集客を図る。