ローソン“人工知能コンビニ” 自然エネなど省エネ技術を結集 (2/3ページ)

2013.1.7 07:00

安定した地下水の熱を天井のルーバーで放射して室温を調節している=2012年12月7日、神奈川県海老名市

安定した地下水の熱を天井のルーバーで放射して室温を調節している=2012年12月7日、神奈川県海老名市【拡大】

 建築構造ではほかに、同社で初めて「高断熱外壁」を設置した。店舗の外壁の外側に張ったシート状のもので、一見すると簡素なつくりだが店舗の壁との間に空気層をつくりだすことで断熱効果を発揮する。ガラスも遮熱性の高いものを使用した。

 屋上には年間約1万8000キロワットの発電が可能な太陽光パネルを並べた。店舗で使用するほか、緊急時や電力使用のピークシフトのために蓄電し、余剰分は売電も行う。また、自然光を取り入れるため、店舗上部に窓を設置し空調機の使用を抑える。

 店舗敷地内の地面にも省エネ技術が埋め込まれている。ヒートアイランド対策として舗装の下に、年間を通して水温が約17度と安定している地下水を浸透させ、蒸発帰化させることで温度上昇を抑制する。

 地下水は店内の冷暖房システムにも活用している。店内に入ると天井一面に、風向きなどを変える羽根状の板「ルーバー」が取り付けられている。地下水の安定した熱を天井に設置した金属パネルに伝導させて、このルーバーで放熱して室温を調整する。地中熱を利用した冷暖房システムは他社で導入しているところもあるが、「ルーバーを使うことで効率的に放射することができる」と江口氏は強調する。

「コンビニエンスストアで人工知能システムを導入するポテンシャルは高い」