うめきたVSハルカス…本気度で勝るのは? オフィス誘致で明暗 (4/4ページ)

2013.1.14 12:05

再開発地区「うめきた」。中央が2期開発区域(梅田貨物駅)で、その左がグランフロント大阪=昨年12月12日、大阪市北区(本社ヘリから門井聡撮影)

再開発地区「うめきた」。中央が2期開発区域(梅田貨物駅)で、その左がグランフロント大阪=昨年12月12日、大阪市北区(本社ヘリから門井聡撮影)【拡大】

  • 平成26年春の全面開業に向け建設が進む「あべのハルカス」=昨年12月21日、大阪市阿倍野区(本社ヘリから、頼光和弘撮影)

 それでも天王寺・阿倍野地区には競合する超高層ビルがないうえ、賃料の坪単価が梅田より3割安いことなどから、立地で優位に立つ梅田に負けていない。

 不動産業界関係者は「近鉄にとって社運をかけた単独事業だ。地道にテナント営業をかけていた」と指摘。近鉄沿線エリアではない和歌山市の企業がハルカスへの移転を検討しているケースもあるという。

 ただ、グランフロントにも明るい材料はある。安倍晋三政権の発足で、日本市場で株価は上昇しており、ある仲介会社の担当者は「株価が上がると企業経営者の心理は劇的に改善し、『新しいオフィスで心機一転』という気持ちにつながりやすい」とアベノミクス効果を予想する。

 どちらに軍配が上がるのかはもちろん関心事。しかしひとつだけ言えるのは、グランフロント大阪、あべのハルカスがともに商都・大阪を代表するランドマークで、どちらが失敗しても関西経済に影を落とすということだ。関西全体の本気度で両方に軍配が上がる結果を期待したい。(南昇平)


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