--電子書籍の普及促進にも役立つのか
「もちろん役立つ。海賊版対策が容易になるほか、小説などを紙の本に仕上げた出版社の同意を得ずに、著作権者が同じ版型の電子書籍を勝手に作り、売り出すような事態も防げる。作品は、著作権者の手元を離れた時点で流通可能な商品となるのではなく、出版社が企画や宣伝、編集作業を行い、商品にしていることを重視すべきだ。著作権者と出版社が、紙の本を出すための出版契約と同時に、電子書籍の出版契約も結ぶことを一般的にし、著作隣接権と併せて、出版における契約関係を明確にすることが、健全な市場環境の育成につながる」
--著作隣接権は、出版社の権益拡大のためのものではないかと危惧する声も出ている
「出版社だけでなく、作家や漫画家の著作権者や法律の専門家も交えて、超党派の議員の勉強会を開いている。さまざまな立場からの意見を取り入れて議論を進めているし、トラブルが起きた際に、中立的な立場で解決を図るADR(裁判外紛争解決手続き)機関を設けることも検討されている。出版社の権益拡大のためというのは、臆測にすぎない」