トヨタ自動車の世界販売台数【拡大】
ピンクのクラウンに象徴される改革は、今年の販売台数が12年見込み比60万台減の280万台程度に縮小すると見込まれる国内登録車市場を再活性化させると同時に、個性的なデザインを武器とするドイツや韓国勢などへの対抗策ともみられる。
これまで燃費性能などで他社をリードしてきたが、ライバルの追い上げもあって「ブランドを主張しないと世界で埋没してしまう」(レクサス製品企画の渡辺秀樹チーフエンジニア)との危機感にほかならない。
ただ、個性的なデザインや、負のイメージがつきまとうリコールを躊躇(ちゅうちょ)なく申告する方針がすぐにプラスとなるかは不透明。昨年は2年ぶりに世界販売首位に返り咲き、年間生産・販売1000万台も視野に入る中で、大胆な改革は危機感の裏返しともいえそうだ。(飯田耕司)