アニメ「エヴァンゲリオン」の人気キャラクター、アスカが乗るEVA弐号機をイメージした特別モデルの「Q10」(右)=横浜市で開催されたデジカメ展示会「CP+」【拡大】
実際、販売も好調だ。ミラーレスカメラの個別機種別の販売ランキングで昨年11月から立て続けに首位になるなど家電量販店で売れに売れまくった。
「今までになかった個性を打ち出したことが受け入れられている」
企画段階から開発に携わったマーケティング統括部企画グループの若代滋マネジャーは、ヒットの理由をこう分析する。受け入れられた最大の要因は超極小ボディー。ミラーレスカメラでありながら、小型デジカメやスマホよりもサイズを小さくしたのが受けた。
小型化のために、思い切った割り切りもした。譲歩したのが画質。デジカメの画質は撮像素子(イメージセンサー)を大型化すればよくなるが、その分、ボディーサイズが大きくなる。このため、画質は割り切り、小型デジカメと同等のセンサーを使うことで、超極小ボディーを実現させた。
カメラのマシン開発を手がけた開発統括部・第2開発部の田口一郎マネジャーは毎日、通勤時にQ10を首から提げているが「小さくて軽いし、全く苦にならない。こうした小型軽量の性能が人気になった。目指したコンセプトは正解だった」と話す。