辞職表明し、報道陣の取材に応じる、日銀の白川方明総裁=2月5日、日銀【拡大】
冷戦崩壊後、数々の経済危機を経て先進国の潜在成長率は低下し、効果のない財政拡大策を繰り出しては公的債務を膨らませた。痛みを伴わない金融政策に白羽の矢が立つのは消去法的に当然で、完全雇用がインフレ抑制と並ぶマンデート(業務目的)となっている米連邦準備制度理事会(FRB)はもちろん、インフレ・アレルギーであるドイツの影響下にあった欧州中央銀行(ECB)ですら政策の4番打者席に座らされた。
各国の中銀は景気対策だけでなく、最後の貸し手としてマクロ・プルデンシャル(マクロプル)と呼ばれ銀行の連鎖破綻などシステミック・リスクを防ぐことを主眼に置いたマクロ経済政策の一翼を担うことが求められた。独立性は重要。が、政府とのチームワークを強調するのが金融危機以降、中銀総裁に求められる資質だった。
本当にできるのかどうかはさておき、オバマ米大統領ではないが「ウィー・キャン・ドゥー・イット」(われわれにはできる)と、FRBもECBも失業対策をがむしゃらに援護射撃する。英イングランド銀行(BOE)は子会社まで作って資産購入のビークルに据えた。