大きな文字やアイコンが特徴の富士通の「らくらくスマホ」の操作画面【拡大】
しかし「日本市場は年間800万台で頭打ちで、世界で販売量を増やすことが経営課題」(山本正已社長)としていた。
ただ、スマホの世界市場は米アップルや韓国サムスン電子などが高いシェアを持っており、日本勢は大きく後れを取る。
シャープは11年にフランステレコムと提携し、スマホ1モデルを現地で販売したが、その後のモデル更新は行っておらず、中国や東南アジアの一部で少量販売を続ける。
ソニーは自社開発の最新機種「エクスペリア」シリーズを主要市場で販売する一方で、パナソニックが昨春に再参入した欧州の携帯電話販売を今年度中に撤退するなど、日本勢は苦戦を強いられているのが現状だ。
富士通は、らくらくスマホについて「世界のどこにもないモデルで、世界でも確実にあるニーズを取っていける」と自信をみせ、14年までに国内外の携帯電話の年間販売台数1000万台を目指している。日の丸スマホが、海外で通用するかどうかの試金石となりそうだ。(是永桂一)