ルネサスはデジタル家電などに使用する半導体「システムLSI」事業について、富士通、パナソニックの両社と統合し新会社を設立する方向で1年以上交渉を続けたが、条件面で折り合わず、新会社への参加を見送った。
不採算のシステムLSIのリストラは喫緊の課題のため、引き続き両社と事業統合に向け交渉を続けるが、経営再建に向けて暗雲が漂う。
公的資金を投じたにも関わらず、半導体大手のエルピーダメモリは経営破綻した。政府が出資する革新機構がルネサス再建に失敗すれば国民負担になりかねず、徹底した事業構造改革が求められる。(大柳聡庸)