ある製造業関係者は「サムスンは、CESを技術を格好良く見せ、自社の実力を世界中に示すショーだと捉えている」とした上で「逆に日本企業は、商品化しにくい技術をすぐには公表したりはしない」と違いを説明する。事実、国内メーカー関係者は「パナソニックやシャープなら曲がるスマホの試作品なんて簡単に作れる」と話す。
CESを商品発表の場ととらえる日本メーカーと、デモンストレーションを重視する韓国メーカー。明らかな違いが存在していた。
家電ショーではなくなるCES
「もはや、誰もテレビ製品を見には来ていない。これが今のCESの現実だ」。来場者のある米国人は、そう打ち明けた。
今年のCESで、津賀社長は白物家電や自動車関連などの分野で、IBMと米ゼネラル・モーターズ(GM)との業務提携を明らかにした。
観客が注目したのはパナソニックなどが目指す“これから”だ。事実、今年のCESでは、テレビ製品よりも、自動車用技術や美容家電などが注目を受けた。