経営再建へ身を削るシャープ 頼みのiPhone失速…次の一手は? (1/4ページ)

2013.2.16 12:00

4~12月期決算を発表するシャープの奥田隆司社長=2月1日、東京都千代田区(大橋純人撮影)

4~12月期決算を発表するシャープの奥田隆司社長=2月1日、東京都千代田区(大橋純人撮影)【拡大】

 平成24年10~12月期の連結決算で、シャープは小幅ながら5四半期ぶりの営業黒字(26億円)を果たし、パナソニック(米国会計基準)も346億円の営業黒字となった。だが、主な理由は人員削減などによるリストラが中心。次の一手が見えないまま、両社は通期(平成25年3月期)見通しで過去最悪規模の最終赤字を据え置いた。再建への道のりはまだ視界不良だ。

 中小型液晶が稼ぎ頭にならない-シャープ

 シャープの黒字化に寄与したのは「構造改革効果」で、従業員の給与削減や、上期に不良在庫を処分したり生産設備の減損をしたことなどによる固定費の削減だ。

 平成24年7~9月期から10~12月期にかけての増益773億円だが、本業の増収効果は3割以下。残りを支えたのは資産削減や給与カットなど“身を削った”結果に過ぎない。

 液晶事業は省エネ液晶パネル「IGZO(イグゾー)」を搭載したスマートフォン(高機能携帯電話)販売や、国内のテレビなどが堅調だったが、中小型液晶の他社からの受注がはかどらないなど、経営危機脱出の“カギ”になっていない。

IGZOに期待も…現状は「お金につながっていない」

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