進出ラッシュについて米系のホテル投資助言会社、ジョーンズラングラサールの沢柳知彦マネージングディレクターは「東京に拠点がないと世界的ホテルとして認められないほか、再開発ビルにホテルが入ると容積率が緩和される開発者側のメリットも背景にある」と指摘する。
ただ、08年秋のリーマン・ショックや11年3月の福島第1原発事故が響き、日本ホテル協会に加盟する全国の高級ホテルなどの客室稼働率は07年の74.3%から11年には67.8%に低下。足元では改善しつつあるが、稼働率優先で料金を下げる動きもあり、収益回復は遅れ気味だ。大阪市のセントレジスホテル大阪は「経済情勢を考慮」して1月に料金を改定。開業時に7万円だった1泊の最低料金は5万7000円まで下がった。
外資系の高級ホテルは、京都市や大阪市でもオープンが予定されている。ホテル業界の人材紹介を行うINGエンタープライズは「リーマン・ショックで業界を離れた人が多く、人材難はさらに顕著になる」とする。
新規開業は部屋数が全般的に少なめで、供給過剰にならないとの観測もある。ただ収益回復前に人材難に陥れば、既存ホテルには打撃となりかねない。国内老舗高級ホテルの幹部は「第2波は第1波より新鮮味に欠け、全体の活性化にもならない」としている。(井田通人)