「柏の葉スマートシティ」を体感する施設では、地区内の電力を融通する仕組みも紹介している=5日、千葉県柏市【拡大】
三井不動産は5日、日本初の「スマートシティ(次世代環境都市)」として整備を進める「柏の葉スマートシティ」(千葉県柏市)の全面完成が2014年5月になると発表した。スマートシティで培った都市開発のノウハウを同業他社との差別化戦略の柱に据え、今後は国内だけでなく、海外の街づくりに生かす収益事業に育てる構えだ。
スマートシティの全面完成は、つくばエクスプレス(TX)の「柏の葉キャンパス駅」前にオフィスやホテルなどを設ける最終計画「148街区」の工事完了時期に合わせる。
三井不動産は「都市の未来像を世界に示す新たな街」(岩沙弘道会長)として、スマートシティの展開に力を入れている。住宅や商業施設、オフィスを総合的に開発できるノウハウがある同社の強みが生かせるほか、環境対応型の街づくりの需要が今後高まるとにらんでいるからだ。郊外でもスマートシティとして整備することで、街の付加価値が付き「採算が合うようになる」(同社関係者)という思惑も働く。