4月下旬を期限とするTOBの成立はほぼ確実。ただ保有株比率が3分の1を超えても、ただちに経営陣を交代させる力はなく、ヤマ場は6月の株主総会で取締役選任を求める、委任状争奪戦(プロキシーファイト)となりそうだ。
サーベラスは新任取締役候補として、元金融庁長官の五味広文氏や日本郵政公社(現日本郵政)の総裁をつとめた生田正治氏ら3人を提案、さらに追加する用意もあるという。株主総会で過半数の賛成を得て承認されれば、西武HDは提案されたリストラ案の検討を迫られかねない。
今回の対立は、公共性の高い鉄道路線を守ろうとする西武HDと、米国流に経営の効率化と透明性を求めるサーベラスとの「日米対決」でもある。ただサーベラスの目的は、あくまで上場益を得ることで「本気で経営権を握る気はない」(市場筋)との見方が強い。
総会後は、両者で再上場の時期と売り出し価格の「落としどころ」を探る展開になりそうだ。その結果「例えば不採算路線を廃止するなどのリストラもありうる」(証券アナリスト)とみられている。