クラウドコンピューティングや情報端末を使い、急な宿泊内容の変更などを確認する老舗温泉旅館「陣屋」の従業員=神奈川県秦野市(同館提供)【拡大】
愛知県北名古屋市の製菓業「桃の館」も製造工場や小売店間の業務連絡にクラウドを活用。電話やファクスの回数が減り、通信費を従来の3分の1に圧縮したという。
社内に固有のサーバーを置かず、インターネット上でデータを管理するクラウドは当初、ITの専任担当者を置く大企業を中心に導入が進んできた。だが、サービスの低価格化や東日本大震災を受けた災害対策などから、ここに来て中小企業も導入を進めつつある。
調査会社IDCによると、2012年の国内クラウドサービスの市場規模は前年比44.8%増の933億円。17年には現在の3倍超の3178億円に膨らむ見通しだ。(渡部一実)