長谷川閑史(やすちか)・経済同友会代表幹事(野村成次撮影)【拡大】
--エネルギー政策は
「縮原発だ。いまは関西電力大飯原発3、4号機しか稼働しておらず、火力発電で必要な電力を補っているが、数兆円に達する燃料費の増額が電気料金の高騰として跳ね返ってくる。料金が突出して高ければ、製造業は日本での生産に慎重な判断をせざるを得ない。原発は安全性をチェックし、新しいものから再稼働することが必要だ」
--女性の社会参加は
「人口減少に直面する日本にとって子供は財産だ。働く母親たちに在宅勤務などの選択肢を与え、職場復帰のステップを踏めるようにすれば、労働人口が増え、税収も増える。消費活性化も期待できる。男性も応分に育児負担するのは当然だが、一番の問題は慣習が変わるのに時間がかかることだ。経営者は国に求めるだけでなく、先頭を切って環境を整えていかなければならない」
--経済団体のありかたは
「未来永劫(えいごう)続くとは思っていないが、会員企業や世間から価値が認められれば存続する意義がある。同友会の会員は一時減っていたが、また盛り返している。現在は1300人を超えており、心強い。2期目も引続き行動していく」