米アップルは、スマートフォン(高機能携帯電話)の心臓部品で次世代型の「A7」を2014年上期(14年1~6月)に発表予定だが、開発プロジェクトから韓国サムスンを除外した。これを受け、両者の亀裂が一段と深まりそうだ。サムスンにとってアップルの決断は痛手だが、米半導体大手エヌビディアとの事業を拡大して成長維持を図る。現地英字紙コリア・タイムズが報じた。
「A7」はアプリケーションプロセッサーと呼ばれる電子部品で、アプリ(応用ソフト)を処理する半導体集積回路(LSI)を指す。サムスンのパートナー企業の幹部は「アップルは台湾の台湾積体電路製造(TSMC)との間で、A7に関する機密データの共有を進めている。次世代型の生産に向け、TSMCはすでに請負業者に製造設備を発注している」と述べた。
データの読み取りや書き込みと保存の機能しか持たない従来型メモリーチップとは異なり、アプリケーションプロセッサーは計算処理に用いられる。製造業者には収益性が高いといったメリットがある。