今月12日の「母の日」を前に、流通各社のギフト商戦が熱を帯びてきた。キーワードは「体験型」。旅行やエステサロンなどの品ぞろえを強化することで、モノが豊富にある世代でも、新鮮味を感じてもらおうという狙いで、景気回復の流れも追い風に、各社が工夫を凝らしている。
「子供の幸せこそ、母への恩返し」。そごう横浜店の担当者は自信を見せる。同店が母の日ギフトに企画したのは、60年に一度の大遷宮が行われている島根県・出雲大社への「親子参拝プラン」(1泊2日10万800円~)で、うたい文句はずばり、縁結びの御利益だ。
有名エステサロンの利用券(1万2000~2万4000円)や温泉ペア宿泊券(5万2500円)など、体験型ギフトの品ぞろえを昨年比5倍の35品目に増やしたのは、流通最大手のイオン。昨年まではカタログギフト大手の企画商品のみ取り扱っていたが、今年は需要拡大を見込み、自社企画の品ぞろえを強化した。