銀行系証券各社がM&A(企業の合併・買収)を行う企業に財務面などで助言する業務を強化している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券はM&A助言の国内担当者を15%増やす方針を決めたほか、みずほ証券はシンガポールで助言業務を開始。SMBC日興証券もインドの大手投資銀行と協業を始めた。背景には、少子高齢化などによる国内市場の縮小で、日本企業は海外企業とのM&Aによる海外進出を迫られており、今後もM&Aは増えるとの見通しがある。
三菱モルガンは2010年5月、三菱UFJフィナンシャル・グループと米金融大手モルガン・スタンレーの合弁でスタート。国内の担当者は80人程度でほぼ横ばいが続いていたが、来年3月末までに90人超に増やす見通しだ。
海外M&Aでは、傘下企業の売却・統合を検討している会社や投資ファンドなどの情報を素早くキャッチすることが重要になる。同社は、モルガンの世界的なネットワークを活用することでM&A助言業務を強化。獲得案件を伸ばしており、国内担当者を増やして対応する。
米金融情報会社トムソン・ロイターがまとめた今年1~3月のランキングでは、関与した日本企業関連M&Aの金額の合計は4129億円で、三菱モルガンが首位。米バイオ企業買収で味の素側を助言したほか、この期間で最大の案件となったオリックスによるロベコグループ買収でもオリックス側のアドバイザーに名を連ねた。