主要生命保険13社の2013年3月期決算が24日、出そろった。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」への期待を背景にした円安・株高で債券や株の利息配当金が増えたほか、保険販売が堅調だった10社が増益を確保。契約者に約束している予定利回りを運用利回りが下回る「逆ざや」を3社が解消し、順ざやに転じた。
売上高にあたる保険料等収入は銀行窓口での保険販売が伸びて7社が増収。第一生命保険は海外の個人向け保険の販売も増えた。一方、明治安田生命保険は銀行窓販の目標額を12年3月期の4割に抑えたことが響き、6年ぶりの減収となった。
本業のもうけを示す基礎利益は、明治安田やT&Dホールディングスが円安の恩恵で外債の利息や配当金を伸ばし、増益を確保。住友生命保険は変額年金の積立金を元本保証するための準備金を株高を受けて872億円戻し入れたことで、利益が膨らんだ。
基礎利益の増加でT&Dは5年ぶり、富国生命保険とソニー生命保険は指標を公表し始めた2000年以降、初の順ざやとなった。日本生命保険は3年連続、明治安田は2年連続で順ざやを確保した。一方、アフラックは2年ぶりの逆ざやとなった。